お世話になった知人が交通事故で逝去した時、先輩は「死んだら終わり」と他人事のように

仕事でお世話になったTさんの事を書きます。Tさんは30代で交通事故で他界されました。

 

不思議なご縁を頂いた方だし、Tさんが経営されているお店に家族で遊びに行ったときはとても良くしてくださり、私が遠方に転勤~退職になった後しばらくの間縁が途切れましたが、久々にお会いした時にはまた温かく迎えてくださった兄のような方でした。

 

10年以上前の話で少し記憶が途切れていますが、Tさんとの久々の再開は、私が独立後一人で始めましたと挨拶に伺った時でした。久々だったので覚えてくれているか不安だったので、扉を開けて最初に早口で自己紹介をしたのですが、「覚えてるよ!」と当たり前のように笑ってくださったその方と奥様の笑顔は今でも忘れられません。

 

当時は独立したばかりで、少しでも売上げを上げたいと思ってブログを始めたのですが、そのブログに突然Tさんのお知り合いの方が訃報を知らせてくれました。ビックリしてすぐに電話すると奥様が出られ、涙声ながらに気丈に葬儀が終わったことを伝えてくれました。すぐにご自宅に手を合わせに向かいましたが、いつも元気だったTさんは静かに横になられてありました。とても酷い事故だったらしいのですが、心なしかTさんは少し笑みを浮かべておられるように見えました。

 

奥様のお話を聞いていると、それはとても理不尽な事故だったようなのですが、その数日前から不思議な事がいくつか起こり、当日というか事故の直前はいつもとは違う行動をされそうで、??というような感じで外に出たと思ったら直後にその事故に遭われたそうです。

 

人が亡くなる時と言うのはそういう事もあるのだなと思い、その日は途方に暮れながら帰ったのですが、翌日事務所を間借りさせて頂いてた先輩にそのことを話すと、「死に様は生き様、死んだら終わり」と、まさに他人事のような一言。

 

世話になっている先輩に対してですが流石に怒りが沸いてきて口論になり、その酷い言葉は私の頭から離れない一言になりました。その後先輩の事務所からも独立し、事務所も借りて事業もそこそこ順調に推移し始めたのですが、不景気なのか自分のやり方が拙いのか数年たってくると売り上げが段々と落ちてきました。

こうなると頭の中は冷静な判断が出来なくなってきて、逆転の為に銀行から借り入れをして在庫を増やしたり異分野の事業に手を出したり、本人はもがきながらもとにかく頑張るしかないと夜も遅くまで働き続けましたが、実際には考えるばかりで正常な行動が出来ておらず、無駄な経費ばかり出て行き、ついには仕入れ業者に支払いが出来ない状況まで追い込まれてしまいました。

なんとか支払いだけはしないと事業が続けられないので再度銀行に相談。しかし経営状況を見た銀行担当者からは融資を止められ八方塞となってしまいました。

 

自分が苦しい時、仕入れ業者の方は何度も助けてくださったのに自分はそんな方々を裏切るばかり。業者さんも不景気で苦しいのに自分と付き合ったばかりに経営を圧迫してしまっている。

 

あいつは絵空事ばかりほざいて支払いが悪いなど自身の悪い噂も耳にするようになり、独立してお金持ちになって皆を幸せにしたいなど大口を叩いていた自分が情けなくなり、頭や感情までおかしくなったのか、支払いたくても出来ない請求書を握りしめながら涙がボロボロ出て来て、もう自分なんかこの世からいなくなってしまった方が皆が幸せになれるのではないか?そうだ、絶対そうだよ。そういう事だよな。。。。。。。。。。。

 

人ってこうやって死ぬのか、まさに「死に様は生き様」だなと、あの先輩の言葉を思いだした時にハッ!と我に返りました。そして「死んだら終わり」と言う言葉も同時に思い出しました。

 

自分は楽天家なので自殺なんか絶対に考えない。自身の事をそう思っていたのに、こういう状況に追い込まれ、自分自身を追い込み、冷静な判断が出来なくなると人間ってこうなるのかと怖くなりました。

 

先輩の言葉は酷かったのですが、まさかその言葉が私を救ってくれるとは思いもしませんでした。今考えると、この人生最悪の時に私を救ってくれたのはTさんだと思います。

 

この文を書きはじめる前までは先輩の酷い言葉のお陰かと、どこか納得いかないながらに思っていましたが、それはTさんに失礼でした。Tさんの死が無ければこの言葉が頭に残る事も無かった訳ですから。

 

とても不思議なのですが、もしかしてこれもマインドセットのお陰なのでしょうか?こんな私でも、少しだけ宇宙に近づく事が出来たのでしょうか?

 

真相はわかりませんが、これまでとは違う不思議な事が私に起こり始めているのを感じています。松田さんに出会えた事で、Tさんの存在の大きさを想い出す事が出来たと思っています。本当に有難うございます。

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