娘が鎖肛という障害をもって生まれた。手術は10時間かかり心臓が一時的に停止した

生命、生と死に関してですが、私の娘のことですが、生まれたときに鎖肛という障害をもって生まれました。鎖肛とは、生まれつき肛門がなかったり、または位置がずれているなどの状態のことをいいます。うちの娘は低鎖肛で位置が正常の位置になく、ずれてしまっていました。

 

赤ちゃんの時期に肛門を指で押さえれば、正常の位置まで戻る可能性もあるとのことで、当時入院しながら母親が指で毎日抑えて位置を変える試みをしました。でもなかなか結果的には元戻ることはなく、小学生になるまで、括約筋と肛門がずれているため、ゆるいと本人の意思とは別にトイレが間に合わないことも頻繁に起こる様になり、女の子ということもあったので、かなり悩んだ末に先のことも考えて手術で治療する決断をしました。

 

当初は医師からもそんなに難しい手術とは聞いておりませんでしたし、手術も「4時間くらいで終わりますよ」ということだったので、それほど深刻には考えていなかったのですが、実際の手術は10時間近くかかり、術後も麻酔からうまく覚めることができず、昏睡状態が3日程続き、ICUからなかなか戻れないという状態になりました。

 

麻酔からさめると、幻覚のようなものが見えるのか、泣き叫びだして、それを抑える薬を投薬すると、心臓が一時的に停止したりもして、かなり取り乱したことを記憶しています。

 

医師からすればよくあることらしく、冷静に対応していましたが、私には一瞬でも娘の心臓が止まったことに、平常心を保つことができませんでした。命とは人は一度は叩かれると書きますが、この時ばかりはそんなのんきなことを言ってられるかと、取り乱してしまいました。

 

「何をやっているんだ?早く娘の心臓をうごかしてくれ」と叫んでいました。幸いその後は順調とは行きませんが、紆余曲折を重ねましたが、お陰様で現在は普通に生活できるようになりました。

 

毎日のように人の命に向き合っている医師という仕事は、私のように感情をむき出しにしていては、とてもやっていけないのだろうと感じました。場合によれば力及ばず術後亡くなるケースもあるでしょう。

 

そのたびに心を折れていては、救える命も救えなくなってしまうのかもしれません。医師としての知識や技術はもちろんですが、それ以上に人として相当なメンタルの強さが必要かもしれません。

 

いずれにせよ、大切な娘の命を救っていただき、医師の皆様には感謝の言葉しかありません。有難うございました。

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